自分を優先する第一歩|罪悪感なく「自分の時間」を作る5つの方法

「ずっと自分を後回しにしてきた」「40代になって、前よりグッと疲れやすい」。

そんな気持ちに心当たりはない?

自分を優先することは、誰かを見捨てることじゃないのよ。
自分の体力と機嫌を自分で守ることは、家族や仕事にやさしく戻っていくための基礎体力づくりなの。

こたつで深呼吸をして、今日からできる小さな一歩を一緒に始めてみましょう。

みさっぺ

\この記事を書いた人/ 山原みさえ

  • HSP気質、こたつ在住の50代フリーランス
  • あんこ・昼寝・漫画・ちいかわが好き
  • トホホをクスッに変える、こたつ民の日常エッセイ
  • 詳しいプロフィールは こちら

「自分の時間」が取れないのは意思の弱さではなく“癖”と“怖さ”

私たちの多くは、気づかないうちに「我慢は美徳」という教えを体に染み込ませているの。

頼まれたら断れない、空いている枠に予定を入れてしまう、説明しすぎて疲れる…。

こうした習慣は、意思が弱いからじゃなくて、長年のが自動運転をしているからなのよ。
「嫌われたくない」「続かなかったら恥ずかしい」「家族に迷惑かも」っていう怖さが重なると、ブレーキばかりが利いてしまうの。

覚えておいてほしいのは、罪悪感は「ダメな証拠」じゃなくて、習慣が変わるときに鳴るアラートだっていうこと。

ブレーキ音が鳴る車が正常なように、あなたの心も正常なのよ。

音がしたら止まるんじゃなくて、音量を少し絞って、最小の一歩だけ進めばいいの。
これが、罪悪感に飲まれなくなるための基本の姿勢なのよ。


方法1:カレンダーを「先に自分で埋める」

予定は「空いているから入れる」んじゃなくて「先に空けておくから守れる」ものなの。

今週のカレンダーを開いて、30〜60分の回復ブロックを2つ、先に入れてしまいましょう。

予定名は「予約済み(私の時間)」、通知はあえてオフに設定。

スマホの通知を切ると、頭のざわつきが落ち着くわ。

過ごし方は、こたつでうたた寝、あんこを一口、漫画を一話、外の空気を吸いに散歩など。
内容に意味づけをしないのがコツなの。

誰かに誘われたら「その時間は既に予定があり、難しいです。△日以降なら調整可能です」って返せばOK!
家族から何か言われたときは、「30分だけ静かタイムね。終わったら手伝うから」と伝えましょう。


方法2:「断る一文」を用意して、説明を短くする

長い説明は、罪悪感を膨らませ、相手の食い込み口にもなりやすいの。
準備しておくのは、短い一文。

たとえば「今回は見送ります」「今は難しいです」「いったん持ち帰って明日お返事します」など。

これだけで立派な境界線になるのよ。

余裕があれば「△日以降なら可能です」「代わりに、この資料だけ共有しますね」を添えると、角が立ちにくくなるわね。

既読スルーが怖いタイプなら、家族や親しい相手とスタンプだけ返す=今は静かにしたいという合図を決めておくのもおすすめ。

どうしても胸がざわつくときは、心の中で「別に好かれる必要ないし」って唱えてみて。
境界線は、大声じゃなくて小声で引くほうがうまくいくのよ。

即答しない、とりあえず一晩置く。
それだけで選択肢は増えるわ。


方法3:家族・職場に「合図」と「合意」をつくる

人は、見えない境界をうっかり越えてしまうの。

だから合図と合意を、短く、分かりやすく。

家の中なら、紙に「今から30分、静かタイム」と書いてドアに貼るだけでも効果があるの。

終わったら「ありがとう」ってお礼を伝えましょう。

職場では、11:00〜12:00を「集中作業」とカレンダーに公開する、チャットのステータスを「取り込み中」にする。

相手に伝わる見える仕組みがあると、わざわざ説明しなくても境界線が機能するわ。

週に一度、家族で「自分時間」を宣言し合うのも良い方法ね。
「何をした?」じゃなく、「守ってくれてありがとう」で終えること。
成果じゃなくて合意を肯定することが大切よ。


方法4:ハードルを1ミリにする“ミニハビット”設計

「やるか、ゼロか」になってしまうのは、完璧主義の罠。

習慣の粒度をありえないほど小さくすると、体が動きやすくなるわ。

読書なら「本を開いて一段落だけ」

運動なら「ヨガマットを敷くだけ」

片付けなら「タイマー3分だけ」

セルフケアなら「白湯を一杯」

トリガー(歯磨き後、コーヒーを入れたら、寝る前など)を決めて、記録は○か×のチェックだけ。
できた日は静かに自分を褒め、できない日は「今日は回復日」と言い直しましょう。

再開のハードルを上げないために、道具は出しっぱなし、メモはそのままで。
三日坊主は、「始められる人」の称号なのよ。


方法5:「やめること」を一つ決めて、時間を生む

時間を増やすには、足すより引くほうが効果があるの。

今週だけでいいから、「やめること」を1つ決めてみましょう。

夜の完璧な片付けを翌朝に回す。

すぐ返信するのをやめて、翌日にまとめて返す。

すべてに気を配るんじゃなくて、優先順位の高い3つだけを意識する。

決めるときは「しないことで誰かが困る? 困るとして、それは一時的?」と自問するとバランスが取りやすくなるわ。

私は洗濯物を干し忘れて、翌朝しわしわのシャツを見て自己嫌悪まっしぐらになったことがあるの。

で、「しわは人生のテクスチャ」って名付けて、アイロンをかけない日をつくったのね。

それだけのことで、その日の私は少し優しくなれたの。
引き算で生まれた時間は、思っているより温かく、柔らかいのものだったわ。


繊細な自分を守る、やさしい環境づくり

HSP気質の私は、人の機嫌や音、光にすぐ疲れてしまうのよ。
だから、環境をやさしく整えることを自分に許可してみたの。

間接照明で光を柔らかくして、耳栓をしてソファに座り、肌ざわりの良いブランケットをそばに置く。
スマホの通知は重要だけオンにして、他はまとめて確認。
しんどい日は夜逃げモード(会わない・返さない・無理しない)を意図的に発動して、心のシャッターを下ろしてしまうの。

逃げではなく、メンテナンス。
これを繰り返すうちに、日々の摩耗が減ったのよ。


今日からできる3つの初動

まず、スマホのメモに「今回は見送ります」「いったん持ち帰ります」と打ち込んで、すぐにコピペできるようにしてみて。

次に、今週と来週のカレンダーに、30分の私の時間を2つずつ予約。

そして、今週やめることを1つだけ宣言するの。

家族に口頭で言ってもいいし、メモ帳に手書きでもいい。
あなたの生活が自分優先に静かに舵を切り始めるわ。


1週間ミニプラン

1週間を疲れにくくするための設計をしてみましょう。

  • Day1:断る一文を相手別に3つ用意する
  • Day2:30分ブロックを2つ予約し、通知をオフにする
  • Day3:「やめること」を1つ決め、朝に回せるものは朝へ
  • Day4:感情の温度計を0〜10で記録。「今日は6」だけでOK
  • Day5:「好き」の回収を5分。漫画一話、あんこ1口で十分
  • Day6:家族と静かタイムの合図を1つ決める
  • Day7:できたことを3つ書く。呼吸した、でも立派な1つ

よくあるつまずきと、その越え方

家族が不機嫌になりそうで怖いときは、合図と予告で摩擦を減らしましょう。
「今から30分だけ静かにするね」「終わったら手伝うよ」。
終わったら「ありがとう」。
やり取りを取引にしないことが大切よ。

職場で断れないときは、即答しないのが第一歩。
「いったん持ち帰って、明日お返事します」。
保留が言えるだけで、受けるか断るか、条件を出すかの選択肢が増えるわ。
「来週水曜以降なら」と、自分のカレンダーを先に守りましょう。

三日坊主が恥ずかしいときは、見方を変えるだけ。
三日坊主は「始められる人」。
再開のハードルを1ミリに保つために、道具は出しっぱなし、メモは消さない、チェックは○か×だけ。
続かなかった事実に意味を与えないのがコツよ。

罪悪感が強すぎるときは、「新しい選択の入口でアラームが鳴っている」と言い換えてみて。
ベルが鳴っている間は、止まっていてもOK、迷っていてもOK。
鳴り止んだら、一歩。
これを繰り返すうちに、心は新しい道を“普通の道”として覚えていくわ。


言い換えメモ

「わがまま」は「体力管理」

「断るのは悪い」は「誠実な調整」

「自分だけ休むのはズルい」は「私が整うと、みんなも楽になる」

「今さら遅い」は「今からで十分」


「今さら」じゃなくて、「今から」

自分を優先することは、誰かを見捨てることなじゃいの。
あなたが整うと、家族にも、仕事にも、やさしさは巡ってくるわ。

30分の先取り、短い断り文、合図の取り決め、1ミリの習慣、やめることの宣言。
どれか1つ、今日のあなたができる最小の一歩からで十分。

こたつで深呼吸しながら、またここで会いましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA