自分の時間を取り戻す|罪悪感なく「私時間を先に」する実践ガイド

朝、気づくと他人の予定で自分のカレンダーが埋まっている。

頼まれたら断れなくて、罪悪感が消しゴムみたいに「自分の時間」をこすり取っていく——。

私も長いあいだ、そんな感じでした。

今回は、「罪悪感なく私時間を先にする」ための具体策をまとめました。

みさっぺ

\この記事を書いた人/ 山原みさえ

  • HSP気質、こたつ在住の50代フリーランス
  • あんこ・昼寝・漫画・ちいかわが好き
  • トホホをクスッに変える、こたつ民の日常エッセイ
  • 詳しいプロフィールは こちら

この記事で得られること

  • 「自分の時間」が消える仕組みが分かる
  • 罪悪感をではなく警報として扱う再定義
  • 角が立たない伝え方の短文テンプレ
  • 通知・比較を切る入口設計とやさしい環境づくり
  • 1〜5分のミニ習慣と【私】15分タイムブロックの実践法
  • 私のエピソードと7日間ミニプランで今夜から動ける

なぜ「自分の時間」は消えるのか

私たちは無意識に、外側の比較のものさし(人の速度・成果・役割)に合わせてしまうの。

合わせるほど、私の一歩は小さく感じられ、やがて私の番は後ろへ押しやられてしまうわ。

そこへ「断る=悪い」っていう学習が重なると、「NO」の前に胸が痛み、痛みを避けるために「YES」が増えて、後回しが固定化するの。

さらに、疲れていると人は、短期の安心(相手を優先/スマホを見る)を選んでしまうのね。

これらは意志の強さとかじゃなくて、環境と余白の設計が決めているの。

よくある誤解もほどいておきましょう!

「意志が弱いから後回しにする」んじゃなくて、入口設計(いつ・どこで・何を見る)の影響が大きいの。

「断ると関係が壊れる」も誤解ね。

明確で短い「NO」は信頼を守り、曖昧さこそ関係を摩耗させてしまうのよ。

「時間管理が下手」なんじゃなくて、自分の枠を先に置いていないだけ。

空き時間は自然には生まれないわ。


罪悪感は“悪”じゃない。価値に触れた合図として扱う

罪悪感は「大切な価値に触れたときの警報」なの。

解きたいのは価値じゃなくて、その上に乗った解釈

たとえば、事実は「依頼を断った」、解釈は「期待を裏切ったかも」、価値は「誠実さ・助け合い」。

価値を守りながら、解釈だけをやさしく差し替えましょう。

  • 「断る=悪い」→「境界線を伝える=関係を守る」
  • 「出遅れた」→「今日が基準日」
  • 「無理」→「まだ方法が見えていないだけ」

体から整える1分ワークも効果があるわ。

息を「4秒吸って4秒吐く」を3サイクル。
落ち着いたら「私は関係を大切にするために、今できる形を伝えます」って声に出してみてね。


角が立たない伝え方:感謝→事実→代替

型はシンプルです。
感謝を述べて、事実を短く伝えて、代替や次の窓口を示すだけ。

「お声がけありがとうございます。今日は難しいです。明日10:00〜10:30なら30分可能です」。

家族には「今は15分だけ私の時間にします。その後で話そう」。

体力が心配な日の誘いには「会いたい。今日は体力が心配。来週の昼なら助かる」。

仕事の優先判断は「承知しました。現在AとBを進行中です。最優先はどれにしますか?」で十分です。

コツは、長い説明をやめて、短く・具体的に・時間で区切ること。

同じ内容を同じ言葉で2回まで繰り返すと、説明の摩耗が減ります。

スマホのユーザ辞書に「今日は難しい」「明日までに返事します」を登録しておくと、その場での負荷がぐっと軽くなります。


入口設計で「自分の時間」を生む

朝イチの入口をSNSからカレンダーに替えるだけで、1日の重心は変わるのよ。

見ない努力より、見えない配置。

鳴らない通知より、決めた時間にまとめて触る。

小さな入口の変更で、心の向きはゆっくり変わっていくわ。

  • スマホのホーム1画面目は「天気・時計・メモ」だけにする
  • 朝はSNSを昼以降に見るへ切替(ロック画面はカレンダー)
  • デスクは作業面30cmだけ整える(ペン1本+メモ1枚)
  • 家の中では「今から30分、静かタイム」と合図を出し、終わったら「ありがとう」と言う
  • 通知は重要だけに絞る/不要通知はオフにする
  • 光は間接照明、耳栓・ブランケットで刺激を下げる
  • しんどい日は夜逃げモード(会わない・返さない・無理しない)を意図的にオン

1〜5分のミニ習慣

  • 「4秒吸って4秒吐く」を3サイクルして水を200ml飲み、今日の一文をメモに1行。
  • 机の上30cmだけを片づけ、タブを3つ閉じ、不要通知を1つオフにします。
  • 「次の一歩」を声に出して1分だけ着手。

記録は○×だけで十分です。


【私】15分を先に置く:タイムブロック実例

【私】15分は先に置くのがコツよ。

先取りすると、心がその枠に水みたいに流れ込むの。

以下はあくまで一例、あなたの1日へやさしく当てはめてね。

平日の例:

06:30 起床・白湯・ストレッチ(回復)

09:00 仕事(集中90分)

12:00 昼食・散歩(回復)

15:00 余白

20:30 【私】読書15分(回復)

21:30 明日の一歩を1行

休日の例:

09:00 【私】制作/学び45分(集中)

13:00 余白

16:00 【私】振り返り15分

ヒント:

就寝前の【私】15分は固定点に、他は当日の朝に割り当てる

枠名は「回復/集中/つながり」にする(目的が明確になる)

1日の余白は10〜20%を確保(遅延や回復のため)


私のエピソード

エピソード1:洗濯物と夜逃げモード
——「急ぎでお願い!」の通知に胸がザワッ。深呼吸して夜逃げモードを1時間だけオンにする。「いったん、明日お返事します」と送って、洗濯をたたみ終えました。翌朝の私の顔は和かだった。

エピソード2:喫茶店の3行メモ
——約束の前にノートへ「相手の話を最後まで聞く/希望を一つ伝える/無理なら保留」って書きました。提案が重いと感じた瞬間、「いったん持ち帰らせてください」と笑って言えました。帰り道、空が広く感じられた。


7日間ミニプラン(Day1〜Day7)

  • Day1:断る一文を3回つぶやく(またはメモを冷蔵庫へ)
  • Day2:30分の静かタイム。通知オフ+白湯
  • Day3:スマホ1画面目を整理。SNSは2ページ目へ
  • Day4:ノートに1行。「今日が基準日」
  • Day5:やめることを一つ(夜の完璧片付け→朝5分へ)
  • Day6:○×カレンダー開始。○の数だけ好きなおやつ
  • Day7:1週間のよかったを3つ書き、自分に「よくやった」

よくあるつまずきとリカバリー

続かなかった日は、中断を失敗じゃなくて再開ポイントとして、翌日は1文だけに戻すといいわ。

家族に気まずさを感じるときは、先に合図を出して、終わったら「ありがとう」って伝えましょ。

罪悪感が強すぎる日は「罪悪感=やさしさの警報」って名付けて音量を下げ、最小の一歩に集中するの。

成果が見えないときは、○×と一言メモを淡々と。

並んだ○は、静かに私の味方になってくれるわ。


まとめ:今さらじゃなくて、今から

私を優先する」は、誰かを見捨てることじゃないのよ。

私が私の味方になる合図なの。

完璧じゃなくていい。
1ミリの自分ファーストが今日の体感を少し温かくしてくれるわ。

それが積み重なると、景色は静かに変わるの。

今夜の【私】15分を1枠予約し、スマホの辞書に「今日は難しい」「明日までに返事します」を登録して、机の上30cmを整えたら、今日の1文を1行——。

今日が基準日なのよ。

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